
「市販の色付き漆喰がイケてないから、自分で着色して作れないかなあ」
「あまった漆喰を活用して、違う色の漆喰を作りたいなあ」
今回の記事はそんな方に向けて書いています。
前回の記事では、床の間の壁用にウッドパネルを自作しました。
この際、ウッドパネルの背景を塗るのに、
私は自分で着色した漆喰を使用しました。
我ながら結構かっこよく色付けできました。
今回は、私がこの紺色の漆喰を作った方法を紹介します。
和室の壁を一面だけ違う色にする
壁を塗る前の床の間のイメージがこちら。

当初の予定では、他の壁と同様に、大和しっくいで白色に塗る予定だったのですが、
せっかくなので、ここだけ違う色にしてみます。
漆喰塗りの過程はこちらで紹介しています。
一面だけ違う色にするにしても、着色してある練り込み済み漆喰は結構高い。
たったこれだけの壁を塗るのに、5kgで4000円オーバーです。
それに正直、色合いもぱっとしない。
他の壁を塗って余った10kgほどの漆喰を
自分で色付けする方が安上がりだし、カッコいい色にできそうです。
というわけで白色の大和漆喰を着色して使う方向で行きます。
ウッドパネルが山をモチーフにした形なので、
背後の壁は空をイメージして青色系でいきます。
漆喰を自分で着色するのに必要なもの
大和しっくい

写真は新品の20kg袋ですが、私は他の壁を塗った余りを使いました。
着色なしでも綺麗な白色が出ます。
オルトラマーレ 青色顔料

綺麗な青色をした顔料です。これを大和漆喰に混ぜると水色になります。
これでは色が薄いので、少し黒を加える必要があります。
そこで必要なのがこちらの松煙。

松脂などを不完全燃焼させてできたススで、真っ黒な色が出ます。
松煙というとあまり馴染みがありませんが、古来から日本にあるもので、
例えば岡山城の壁では、柿渋と混ぜて使用されています。
松煙と顔料を配合して漆喰を錬る
大和漆喰、青色顔料、松煙を使って紺の漆喰を作ります。

まずはそれぞれ計量します。汚れるので測りにはラップを巻いたほうが良いです。
私が実際に使った比率は
大和漆喰:青色顔料:松煙 :水= 2500g:100g:30g:1.5L
厚手のビニール袋に全て入れます。

入れたら、材料を全てよく混ぜます。

混ざったら水を加えてよく練ります。

青みのかかったグレーになってきました。
水を入れたら、例のごとく厚手のビニール袋で足踏み作戦です。
この方法なら、撹拌機なしでも漆喰をガッチリ練られます。
詳しくはこちらの記事にて。
今回は顔料と漆喰をムラなく混ぜたいので、
しっかり踏みまくり、混ぜまくりでいきましょう。
これをサボると、塗った時に松煙の黒い線ができたりします。
混ぜられたら袋の空気を抜き、口を縛って一晩放置です。
自分で着色した漆喰を試し塗り
さあ、翌日になったら、いよいよ漆喰を塗っていきます。

コテ台の上でコネコネしたら塗ります。

手がチンパンジーみたい。
こ、こ濃い!でも乾くとかなり薄くなるので、この段階ではこれでOK。

数日経って完全に乾いたら、こんな色合いになりました。

かなりムラがありますが、これはこれで味があります。
どうやら色付き漆喰をムラなく塗るのはプロでも難しいみたい。
それにしても、このパネルといい、漆喰の色合いといい、
壁がかっこいい笑
しかも、良い感じで薪ストーブコーナーのタイルとも色がマッチしました。

【大失敗】漆喰がグレーになった時のこと
実は私、上の例は2回目のトライで完成させたもので、
1回目は大失敗して漆喰をグレーにしてしまいました。


理由は簡単。
3倍近い分量の松煙を入れたから。
グレーになってしまってから、慌てて青色を足したり、
大和漆喰を足したりしたのですが、結局リカバリーはできず。
子供のころ、絵の具で黒やグレーに色を足しても
変わらなかった経験ってありませんか?
あれと全く同じ現象が漆喰の着色でも起こります。
黒などの濃い色は必ず少しずつ入れましょう!
まとめ
というわけで今回は漆喰を自分で着色してみました。
- 余っていた大和漆喰を有効活用できたこと
- 既製品にはない自分好みのオリジナルの色で壁をぬれたこと
という2点でやって良かったです。
皆様も是非トライしてみてください。
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