「漆喰塗りって素人では難しいのかなあ」
「漆喰塗りに挑戦するけど、上手く塗るポイントが知りたい」
この記事はそんな方のために書いています。
こんにちは。
築43年の中古住宅をDIYでリノベーションしているサクオ(@diy-reno1)です。
漆喰塗りは難しいイメージがありますが、実は初心者でも十分できます。
もちろん、自分で錬るところからです。
前回は自分で漆喰を練る方法を解説しました。
広い面積の壁を塗るなら、漆喰は粉から自分で練る一択です。
後でも解説しますが、練り込み済み漆喰と粉漆喰では、
平米あたり1000円以上違ってきます。
興味がある方は上記のリンクで、
簡単な練り方を紹介していますので、是非トライしてみてください。
さて、今回はいよいよ塗りに入っていきます。
DIYリノベーション史上、ここは最も楽しいパートでした。
初心者がDIYで漆喰を綺麗に塗るには
初心者でもポイントを押さえれば、漆喰は十分綺麗に塗ることができます。
漆喰塗りは準備8割、塗り2割です。
初心者にとって、特に大事なのが8割の準備、つまり養生と下塗りです。
これさえ完璧にやれば、素人でもかなり綺麗に仕上げられます。
私も初漆喰だったのですが、この絶望的に面白くない下準備を徹底したおかげで、
カッコよく漆喰を塗れました。
塗りに関しては、はっきり言って、素人では綺麗に真っ平らにすることはできません。
そこはもう左官職人の領域です。
塗りで我々素人が目指す方向は、
なるべく平らに、綺麗にかつ味があるように仕上げることです。
漆喰を綺麗に仕上げる準備1 シーラーで下塗りをする
下塗りをしないと、せっかく塗った漆喰がアクで黄色くなってしまいます。
必ずアクどめ用のシーラーを塗りましょう。
シーラーにはアクどめに加え、下地の砂壁をガチガチに固める作用もあります。
詳しくはこちらを参照。
漆喰を綺麗に仕上げる準備2 綺麗に養生する
養生は必ず綺麗に行いましょう。
壁と柱の境界のところは特に大事です。
![漆喰を綺麗に塗るには、綺麗に養生するのがポイント1です。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0844-768x1024.jpeg)
塗る壁面から1.5~2mmほどの隙間をあけて養生します。
養生にはビニール製の養生テープを使いましょう。
紙製は綺麗にはがれないのでダメです。
全ての壁と柱に同じことを行います。
![DIYで壁塗りをする前には、必ず養生を綺麗にしましょう。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0899-768x1024.jpeg)
床は後でフローリングを貼るので養生しませんでした。
最初のうちは漆喰を結構こぼしてしまうので、
床を汚したくない場合は養生することをおすすめします。
こうしておいて、塗った後に養生をはがすと、
綺麗に直線が出てビシッと雰囲気が決まります。
![【DIY】初心者でも漆喰を綺麗に塗る方法を解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0958-1-1024x768.jpeg)
これを失敗すると端がガタガタになります。
DIYで漆喰を塗る方法
下塗りと養生ができたら、いよいよ塗りに入ります。
先程も言いましたが、塗りで我々素人が目指す方向は、
なるべく平らに、綺麗にかつ味があるように仕上げることです。
漆喰塗り作業で必要なもの
まず必要なのはコテ板。
私は余った12mm構造板と端材で自作しました。
養生テープを貼れば、片付けも楽です。
![漆喰や珪藻土用のコテ台を端材で自作してみました。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0763-1024x768.jpeg)
コテ台の他に、コテ、オタマがあればOK。
幅120mmほどの狭い空間もあるので、私は小さなプチコテも用意しました。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0765-1024x768.jpeg)
漆喰をオタマでコテ台にとります。
コテで何回かこねたら、あとは塗るだけです。
![大和漆喰を自分で練ってみました。コテ台の上でも、コテで何回か練ってから塗り始めます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0767-1024x768.jpeg)
コテ台の上でまだダマがあるようでしたら、
袋にもどして、練り直します。
実際にDIYで漆喰を塗る方法
音がでない作業とはいえ、漆喰塗りは朝が勝負です。
夕方以降は暗くて細かい段差が見えないのでやりません。
実際の塗りは言葉で説明が難しいので、こちらを参照。
簡単そうに見えますが、実際やると激ムズです。
このプロの方は6分で2面塗っていますが、
初心者ならこれで2時間くらいかかります笑
ポイントはコテの進行方向側を浮かし、
進行方向とは逆側で撫でるようなイメージで塗ること。
コテ面を壁と平行にしてしまうと上手く塗れません。
コテを傾けるイメージです。
あと、コテを思い切って大きく動かすのも綺麗に塗るコツです。
隅を塗るときは、コテの隅に漆喰を乗せて、
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0990-768x1024.jpeg)
壁と柱の境界に向かって押し当てます。
![壁の隅を綺麗に漆喰で塗る方法。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0992-768x1024.jpeg)
そうすると隅に漆喰をつけられるので、
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0993-768x1024.jpeg)
あとはこれを綺麗にならします。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0994-768x1024.jpeg)
隅が汚いように見えますが、最後に養生テープを剥がせば綺麗に直線が出ます。
テープの上に漆喰が乗りすぎないようにだけ注意が必要です。
まずは1つの面を一気に塗って、漆喰が手に付くか付かないくらいまで乾燥したら、
2度目を塗ります。要領は1回目と同じです。
![【DIY】初心者でも漆喰を綺麗に塗る方法を解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0930-768x1024.jpeg)
2回目を塗る時に、お好みでコテの跡をつけたり、スポンジで模様をつけたりと
デコレーションすることもできます。
コンセントやスイッチのところは避けて塗ります。
あとでプレートを設置して隅が隠れるので割とアバウトでOKです。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0920-1-768x1024.jpeg)
二度目の塗りが終わったら養生を剥がします。
必ず乾く前に剥がしましょう。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0947-768x1024.jpeg)
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0948-768x1024.jpeg)
綺麗に塗れてきました。
![【DIY】初心者でも漆喰を綺麗に塗る方法を解説します。難しそうに感じますが、コツを押さえれば簡単です。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0972-1-1024x768.jpeg)
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_1002-1024x768.jpeg)
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0936-1024x768.jpeg)
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0887-1024x768.jpeg)
この床の間の正面壁は別の仕上げ方をするので後回しです。
床の間横の壁は遠目だとこんな感じ。
![床の間の壁にDIYで漆喰を塗ってみました。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0851-768x1024.jpeg)
近くでみるとこの通りコテの跡だらけですが、
これはこれで味があります。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0858-768x1024.jpeg)
というわけでこちらがビフォーアフターです。
Before
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0951-1024x768.jpeg)
After
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0958-2-1024x768.jpeg)
バッチリじゃん!
漆喰塗りにかかった期間とコスト
結局、21帖分、およそ50平米の壁を50kgの漆喰で塗り上げました。
漆喰のコストが平米あたり225円。下塗り剤込でも平米400円くらいです。
量産品の壁紙コストがだいたい平米1000円、
練り込み済み漆喰のコストは平米1290円なので
自分で漆喰を錬って平米225円というのは最強のコスパです。
期間については、養生が1日、下塗りに4日、塗りで5日、
トータル10日かかりました。
天井に2ヶ月弱費やしたことを考えれば、これはかなり短い。
最初は漆喰風の壁紙を貼ることも考えましたが、
本物の漆喰塗りで正解でした。
和室の壁には歪みがあり、長方形に見える壁が実は長方形ではないため、
クロスを採用していたら、またそれはそれで形を整えるのが大変だったと思います。
天井作業で散々やったような、
ミリ単位で測って切って貼るを繰り返すのはもう嫌ですね。笑
漆喰は寸法をそこまで気にしなくて良いので、そこは本当に良かったです。
まとめ
![【DIY】リノベーション、砂壁を漆喰で塗ってみた。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/04/IMG_0975-1024x768.jpeg)
いかがでしょう?
漆喰塗りは、私にとって未知の領域過ぎて、プロに頼むことを本気で考えました。
思い切って自分でやってみましたが、見事自分でできました。
塗り終わって養生をはがすと、一気に部屋の雰囲気がでるので、
一番楽しさを感じられます。
ポイントさえ押さえれば、漆喰塗りは難しくありません。
自分で練れば壁紙以上のコスパで、調湿作用、
ホルムアルデヒド吸着作用もあります。
本当にオススメです。
また、リノベーション終盤では、この壁に備え付け本棚も作りました。それについてはこちら。
次回からは床の間正面の壁に取り掛かっていきます。
続きはこちら
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