「壁にフックや手すりを取り付けたいけど、壁って釘を打っていいの?」
「家の壁ってどこに釘を打ったら大丈夫なの?」
この記事はそんな方のために書いています。
こんにちは。
築43年の中古住宅をDIYでセルフリノベーションしているサクオ(@diy-reno1)です。
壁に何かを作ったり、重さのある物を固定したりする時は、
基本的にビス(釘)を壁に打ちます。
実は、壁には絶対に釘を打ってはいけない場所があります。
もちろん、釘を打って良い場所もあります。
その違いは下地です。
というわけで、今回は壁下地について解説します。
そもそも下地とは?
下地とは、ビスと取付物を保持できる面や素材のことを指します。
壁に何か重い物を取り付ける時は、この下地に向かって、
ビスで固定する必要があります。
逆を言えば、下地がない場所にはビスを打ってはいけません。
私がDIYでリノベーション中の空間を例に挙げます。
こちらのエアコンは、すぐ後ろを走っている柱にビスで固定されています。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2673-768x1024.jpeg)
このケースでは柱が下地ですね。
こちらのコンセントボックスと鉄管も、
同様に柱を下地にしています。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2675-768x1024.jpeg)
ではこちらの壁にあるウッドパネルはどうでしょうか?
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/7W6A3728-683x1024.jpg)
すぐ後ろは和室によくある砂壁。あのザラザラした壁には
ビスが効かないので、パネルを固定できません。
壁の更に後ろで、砂壁を保持している貫という木材を下地に、
ビスが効いています。
こちらの壁をDIYで製作した時のことは、こちらにまとめてあります。
下地にならない素材
代表的な下地にならないものは石膏ボードです。
![現代の家の壁によく使われている石膏ボードに、何かを取り付けることは可能?壁下地について解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2684-768x1024.jpeg)
現在の住宅の壁はほとんどが石膏ボードでできています。
プラスターボードとも呼ばれますね。
このボードの表面にクロスを貼ったのが皆さんの住宅の壁というわけです。
ところが困ったことに、このボードにはビスが効きません。
打つことはできるのですが、石膏ボードは脆いので、
穴がボロボロと崩れてしまいます。
![石膏ボードにビスや釘をうつと、ぼろぼろと崩れてしまいます。今回や壁に物を固定するときの下地について徹底解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2688-768x1024.jpeg)
誤って棚なんか取り付けたら最後。
最初は固定できるかもしれませんが、
すぐに重さに耐えきれなくなり、棚ごと落下します。
※アンカーという特殊なビスを使えば石膏ボードでも下地にできます。
詳しくは後半で解説します。
続いて、代表的なのが、先ほどもちらっと出ました和室の壁です。
![和室の砂壁はぼろぼろと崩れてしまうので、何かをビスや釘で固定することはできません。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_0596-1-1024x768.jpeg)
こういった和室の砂壁は石膏ボードよりも脆いので、
ビスはもちろん効きません。
最後に押入れやクローゼットの中によくあるベニヤ板の壁。
![押入れの壁のようなペラペラのベニヤ板には、釘やビスを保持する力がありません。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2689-768x1024.jpeg)
ペラペラの板なので、ビスを保持する力はありません。
以上が下地にならない素材の代表的な例です。
しかし、こういった保持力がない壁面ではなく、
その壁が取り付けられている下地ならビスが効きます。
つまり、これらの下地を探し当て、ビスを正確に打つことが、
壁に何かを取り付ける際のポイントです。
下地になる素材
では、どこが下地になるかというと、基本的には以下の4つです。
- 柱
- 間柱
- 構造板
- 貫
柱
柱は表面に見えているので分かりやすいですね。
私の例でいうと、エアコンなんかがそうです。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2673-768x1024.jpeg)
間柱
間柱とは、文字通り、柱と柱の間にある柱のこと。
壁の後ろに隠れているので、表面からは見えません。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/03/18739930_10158780070035173_3860217677481007373_n.jpg)
後で紹介するどこ太やセンサーなどのツールを使って、
探しあてる必要があります。
貫
貫とは、木造住宅の壁で、水平方向に設置してある木材のこと。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_9609-1-768x1024.jpeg)
こちらも表面からは見えませんが、下地として機能します。
構造板
ホームセンターで売っている構造板という厚めのベニヤも、
固定されていれば、下地として機能します。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2682-768x1024.jpeg)
先ほどの床の間も、左右の壁と正面上部の壁はこの12mm厚の構造板です。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_0835-1-768x1024.jpeg)
柱と貫にビスで固定されています。
ここは在宅ワーク空間となるので、後に壁の機能を拡張しやすいように、
壁下地として使える構造板を採用しました。
というわけで、この4つのどれかにビスを打てれば、
エアコンなどの多少重いものでも壁に固定することができます。
下地を探す方法
現代は賃貸でも戸建てでも、壁はほぼ石膏ボードなので、
石膏ボードの壁で下地を探す方法を紹介します。
※画鋲を刺して、針が白くなるなら、壁は石膏ボードです。
下地を探すには、下地探しどこ太とセンサーが有効です。
どこ太は内蔵の針を壁に刺すことで、
下地の有無と深さを探ることができます。
針の交換が必要、壁に小さな穴があくというデメリットがあります。
こちらはセンサータイプ。
電池で動きます。壁によっては誤作動が起こるというデメリットがあります。
それぞれメリット・デメリットがあるので、
両方を併用するのが一番確実ですね。
下地の位置を把握したら、マスキングテープを貼る等して、
見失わないようにしましょう。
石膏ボードの下地がない場合
これは石膏ボード限定です。
どうしても下地にビスが打てない場合は、
アンカーという特殊なビスを使うことで、
下地なしでも石膏ボードに物を固定することができます。
アンカーは石膏ボードに打ち込まれると、ビスを覆う部分がぐいっと開き、
脆い石膏ボードでもがっちり固定できます。
通常の石膏ボードに取り付けると、
約25kgほどの重量に耐えられます。
ただ、アンカーは25本で600円と、ビスに比べるとハイコスト、
「下地にビスどめ」よりも耐重量が低いので、
基本的には下地に固定、どうしても無理な場合に限ってアンカーです。
まとめ
- 壁にはビスを打っても良い壁とダメな壁がある
- 下地とはビスと取付物を保持できる素材のこと
- 下地には柱、間柱、貫、構造板が有効
- 石膏ボード、薄いベニヤ、和室の砂壁は下地としてはNG
- ツールを使って下地にビスをうつ
- 石膏ボードに限っては、アンカーを使えば下地なしでもOK。
下地が何かを理解し、ツールを適切に使って、ビスを打つことができれば、
手すりやフックなど、様々なものを壁につけることが可能になります。
壁を自在に改造できるようになると、DIYが更に楽しくなりますね。
ちゃんちゃん
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