2033年空き家率30% 空き家のDIY活用を考える

マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる

『マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる』 (NHK出版新書 519)
を読みました。

この本では、不動産のプロが「投資」と「効用」という2つの視点で、
ライフステージに応じた最適な持ち家・賃貸住宅の選び方を説いています。

大都市の新築タワマンから、中古マンション、二世帯住宅、田舎の戸建てまで、
様々な事例が紹介されており、非常に参考になります。

これから住宅戦略について考えていきたいという方はもちろん、
不動産投資に興味のある方でも楽しめる内容です。

中古住宅を徹底的に使い倒そう

さて、なぜこの本を当ブログで取り上げたかというと、
家をDIYで住み倒すということも紹介されているからです。

一般的に住宅のもつ効用(家をもつことで得られる効能)を最大限に得ようと思うと、

  • 新築で自分の好きな家を建てる。
  • 中古住宅を買って、自分の好きなようにプロにリフォームしてもらう。

という2つが常套手段です。しかし、これは大変お金がかかります。

私のように、価値がまず上がらない日本の住宅はただの負債だと信じ、
事業以外でローンは絶対に組まないと天に誓っている若者には非現実的です。

そこで、本書でも紹介された次の手段が

「中古住宅を買って自分でDIYで直して住み倒す」です。

自分で自分の好きな空間を作るのは楽しい

自分でDIYリノベーションしているからこそ分かりますが、DIYはコスパ最強です。

そもそも安い家を手に入れる上に、
自分が動けばリノベーションの工賃もかかりません。

かかるのは時間と工具代と材料代くらいです。

問題は「古い建物で素人がどうやって効用を最大化するの?」という点です。

これは私の勝手な考えですが、

プロに頼む費用を削って、その分を良い素材に費用にまわし、
自分で一生懸命頭をひねって頑張れば、多少カッコ悪くても、
住み心地や効用はプロに頼んだ場合と遜色ないところまで持っていける!
と私は思っています

そう!愛着パワーです!

仮に効用が変わらないのであれば、莫大な新築購入費用もリフォーム費用もかからないので、DIYのコスパはやはり最強です。

もちろん、私はプロの方々をディスっている訳ではありません。
大変さが分かるからこそ、そういった職人さん達の凄さが分かりますし、
とても尊敬しています。

今後、中古住宅は市場にもどんどん入ってきます。
賃貸に住むよりも、中古を買ってDIYで安く効用を最大化する人が
増えてくるかもしれません。

2033年空き家率30%超え

本書では深刻さを増す空き家問題にも触れられていました。

2014年に実施された調査によると、日本全国の空き家総数は820万戸あり、
これは住宅総数の13.5%にも及びます。

野村総合研究所のまた別の調査によると、
このままいけば2033年には空き家総数が2146万戸になり、
空き家率が30%を超えると予測されています。

2033年には3軒に1軒が空き家って結構やばいですよね?
全国平均なので、地方はもっとマズそうです。

更に、これだけ空き家が多い状況下で、
2018年には95万戸の新築が建っているってなかなかクレイジーじゃないですか?

そして、その新築住宅のほとんどは寿命が30年しかありません。
浴槽やベニヤなどの工業製品が寿命を迎えます。
少なくとも20年で建物の価値は0になります。

しかも、現代の新築住宅は壊せばそのままほとんどがゴミになるんですよ。

一方で古い家は壊しても、多くの材料を再利用できます。
工業製品が少なく、メンテンスさえすればずっと住める。

土壁を再利用して壁の穴を塞ぐ

私はこうした今の住宅事情の在り方に疑問を感じています。
全く持続可能な形ではありません。

空き家をDIYで活用できる人が増えれば、
空き家問題を完全解決とまではいかなくても、
緩和する糸口くらいにならなるのではないかと私は考えています。

最近になってそうした活用例も紹介されるようになってきましたが、
その多くは完成形を見せているばかり。

あっても工事前との比較くらいでしょう。
その過程を記録したものはまだまだ多くありません。

私が当ブログに空き家を自分でDIYリノベーションした一部始終を公開することで、
空き家のDIY活用の1モデルを示し、皆様のお役に立てるのなら、
これほど嬉しいことはありません。

コメント

Sponsored Links
タイトルとURLをコピーしました