「フローリングってどんな構造になってるの?」
「フローリングを貼るのって簡単なの?」
この記事はそんな方のために書いています。
フローリングが分かると建物を見るのが倍楽しくなります。
中古住宅のフローリングを自分で貼り替えた私が、
フローリングの仕組みを超簡単に解説します。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2525-1024x755.jpeg)
無垢フローリングの選び方と買い方について解説した前回の記事はこちら。
フローリング材の構造
いきなり種明かしをすると、
フローリング材はこうなっています。
![フローリングの構造と仕組みを簡単に解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2368-1024x768.jpeg)
フローリング側面の出っ張ったり、凹んだりしている部分を実と呼びます。
この実のおかげで、フローリングは隙間ができることなく、
綺麗に真っ直ぐ並ぶことができるのです。
こちらのオーク(ナラ)のフローリングを例に、
更に詳しく解説します。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2526-768x1024.jpeg)
実は実でも、出っ張っている方を雄実、凹んでいる方を雌実と呼びます。
![フローリングには雄実と雌実があります。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2529-2-1024x768.jpeg)
上の写真の反対側は雌実になっています↓
![無垢フローリングの雌実](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2531-1-1024x768.jpeg)
つまり、4辺のうち、2つが雌実。
残りの2つが雄実となっています。
![フローリングの板には雌実と雄実で合計4つの実がついています。
これが前後左右で組み合うことで、フローリングができています。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2526-1-768x1024.jpeg)
この実どうしが、前後左右で組まれることで、
皆さんが住んでいる部屋のフローリングはできています。
フローリング材を組み合わせる
それでは実際に複数枚のフローリングを合わせてみます。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2536-1-768x1024.jpeg)
繋ぎ目のところはこんな感じでがっちりはまっています。
![フローリングの構造と仕組みを簡単に解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2534-1-1024x768.jpeg)
短辺の方もこうして、がっちり組まれています。
![フローリングの構造と仕組みを簡単に解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2538-1024x768.jpeg)
ちょっと応用ですが、こうして縦横で向きを変えることもできます。
![フローリングの向きを縦横で変えることもできます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2540-768x1024.jpeg)
実際にこのテクニックを使ったのが床の間の壁です。
![床の間リメイク](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/7W6A3728-683x1024.jpg)
この壁に使用している内装材も、
フローリング同様に実がついています。
この壁の製作については、こちらの記事にまとめました。
フローリングの仕組みはたったこれだけです。
フローリング貼りは簡単そうで難しい
フローリング材を床に貼るだけなら、実は結構簡単です。
床用のボンドを裏面につけて、
![フローリング貼りは簡単そうで、綺麗に貼ろうと思うと難しい。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2299-1024x768.jpeg)
雄実の上から、斜め45度の角度で釘を打ち込んでいくだけです。
釘どうしの間隔はだいたい30cm。
![フローリングを貼るには、雄実に向かって、斜め45度から釘かビスをうちます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2310-768x1024.jpeg)
釘をうったあとはこんな感じになります。
![フローリングの構造と仕組みを簡単に解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2549-1024x768.jpeg)
こうした無垢フローリングの場合、
フローリングをぎちぎちに詰めてしまうと床鳴りの原因になるので、
間にスペーサーを挟んで密着を防ぎます。
この通り、フローリングは貼るだけなら全然難しくありません。
ただ、ぴったり綺麗に貼ろうと思うと、
最初の貼り始めと最後の貼り終わりがかなり難しい。
緻密な計算と、コンマミリ単位の調整が必要です。
しかし、最初と最後さえクリアできれば、
あとはこの簡単な作業の繰り返しです。
※無垢フローリングの場合は始めと終わり以外の作業すらも超テクニカルになります。
なぜなら、フローリングどうしの誤差がありすぎて、大量の調整が必要だから。
巾木の重要な役割
フローリングと関連して、
洋室のフローリングと壁の間にこういった作りを見たことありませんか?
![巾木の重要な役割と意味ってご存知ですか?](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2553-1024x768.jpeg)
実はこれ巾木といって、洋室には必ずと言っていいほど付いています。
例えば、フローリングをこうして貼ると、
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2479-1024x768.jpeg)
フローリングと壁との間に隙間ができます。
これは部屋の角が必ずしも90度ではないから生じるものです。
欠陥住宅ではなく、住宅とはそういうものです。
隙間があってはみっともないので、
これを隠すのが巾木の役割です。
更にモップや雑巾で部屋を掃除する際にも、
こうした用具が壁に当たるのを防ぐ役割もあります。
こういった事情で巾木は常にフローリングとセットなのです。
まとめ
- フローリングは雌実と雄実がある
- 実どうしが組み合うことで、フローリングは隙間なく真っ直ぐ並ぶ
- 貼ることそのものは難しくない
- 綺麗に貼るのは結構難しい
- 巾木はフローリングの隙間を隠すためのもの
実は皆さんの住む家のフローリングには、
こうして様々な工夫が施されています。
というわけで今回はフローリングの仕組みについてでした。
私が実際に行った無垢フローリング貼りについては、
こちらの記事にまとめました。
ちゃんちゃん
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