「無垢フローリングを綺麗に貼るにはどうしたらいいの?」
この記事はそんな悩みを解決します。
こんにちは。
築43年の中古住宅をDIYでリノベーションしているサクオ(@diy-reno1)です。
前回は無垢フローリングを綺麗に貼るための準備を行いました。
今回はこの続きで、いよいよ実際に無垢フローリングを貼っていきます。
フローリングを貼る順番
まずは、フローリングを貼る順番からです。
フローリングは部屋の角から縦に貼っていきます。
図にするとこんなイメージです。
![フローリング材を貼る順番](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/フローリング.005-1024x576.jpeg)
無垢フローリングの場合、こうして幅に誤差があることが多く、
![無垢フローリングにはどうしても誤差やズレが生じます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2493-1024x768.jpeg)
フローリングを横方向に貼り進めてしまうと、
幅がバラバラになり綺麗に仕上がりません。
必ず縦方向に貼るようにしましょう。
私の空間の場合、写真の左下からスタートします。
![フローリングを貼る順番と貼り方を解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2360-768x1024.jpeg)
ここから縦方向に貼っていきます。
フローリングは最初の1列がめっちゃ大事
フローリングを綺麗に貼る上で、最初の1列目は超重要です。
最初の1列をミスると、フローリングがガタガタになり、
おまけに最後の1列まで難しくなります。
ただ、我が家のような歪んだ古い家において、
最初の1列目は鬼の難易度です。
まず、最初の1列目の雄実の来るところに、あらかじめ墨線をうっておいて、
ここにフローリング材を合わせます。
![【DIY】無垢フローリング貼りは、墨出しと最初の1列目がとっても大事です。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2308-1024x768.jpeg)
上から見ると、墨線がちょうど見えるか見えないかくらいの加減です。
![無垢フローリングの1列目の雄実の下に墨線をうちます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2301-1024x768.jpeg)
最初の1列目の何が難しいかというと、
壁のラインと1列目の基準線が平行ではないことです。
![フローリング貼りは1列目が大事です。
でもこれがメチャクチャ難しいんです。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2281-768x1024.jpeg)
ちょっと誇張した例ですが、壁のラインにはミリ単位の歪みがあり、
場所によっては本当にジグザグです。
1列目の基準線はゴールとなる窓枠と平行に引いた線なので、
これを死守しないと最後の1列が歪みだらけになります。
というわけで、この歪みに合わせて、フローリング材を縦に切ります。
これがまた難しい!
ガイドなしでフローリング材を縦に斜めカット
壁の歪みに合わせて、フローリングを縦に切るとは
具体的にこんなイメージです。
![フローリング材をガイドなしで斜めにカットする。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2248-1-768x1024.jpeg)
直線カット用のガイドが使えないので、
ガイドなしで、斜めにカットします。
DIY上級者向けの丸ノコテクニックです。
難しいのでビギナー向きではありません。
コツとして、最初に丸ノコのトップガイドの調整です。
![【丸ノコ】上級者向け
ガイドなしで斜めにカットする方法。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2295-3-1024x768.jpeg)
他のコツをまとめると、
- よく切れる刃を使う
- トップガイドと刃元をよく見る
- 墨線を綺麗に引く
- 左手を丸ノコのグリップ
- 右手はTスライド差し込み口横のつまみにそえる
- 丸ノコをゆっくり動かす
このガイドなしで斜め切りが綺麗にできると、
DIYの様々なシーンで役立ちます。
DIY上級者を目指すにはマスターしておきたいテクニックですね。
洋間で巾木を使うなら、
5mmくらいの隙間を隠せるので、もっと気楽にいけます。
![巾木がある洋間ならフローリング貼りは簡単です。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2553-1024x768.jpeg)
フローリングの貼り方
板さえ切れれば、フローリングを貼ること自体はそんなに難しくありません。
板の裏か床にボンドを付けます。
![無垢フローリングの裏側にボンドをつける。木工用ボンドは絶対にNGです。床鳴りの原因になります。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2299-1-1024x768.jpeg)
木工用ボンドはNGです。
床鳴りの原因になります。
オススメのボンドは床職人です。
これなら床鳴りの心配もありませんし、
シックハウス防止にも対応しています。
ボンドを塗ったら、床に貼り付けます。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2300-1-1024x768.jpeg)
隣のフローリング材と接する壁との間には、
必ずスペーサーを使いましょう。
スペーサーを使わずにギチギチに詰めると、
後で床鳴りの原因になります。
隣の板に叩き入れるときは、必ず当て木をします。
![フローリングを貼るには、必ず当て木を使いましょう。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2441-768x1024.jpeg)
堅い広葉樹のフローリング板に、柔らかい針葉樹の当て木では負けてしまうので、
堅い木には堅い当て木を使いましょう。
私はフローリングの端材を使用しました。
板を置けたら、30cm間隔でフローリング用のビスを、
45度の角度でうちます。
![無垢フローリングをフローリング用のビスで固定します。
斜め45度で、雄実にビスをうちます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2310-768x1024.jpeg)
必ず身体を板の上に乗せながら、ビスをうちます。
板が浮き上がらないように、しっかり圧着させる必要があります。
板が浮いてしまうと、これも後で床鳴りの原因になります。
最初の1列が終われば、あとはひたすら作業です。
![フローリングを綺麗に貼るには最初の1列目がポイントです。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2320-1-768x1024.jpeg)
コンプレッサーとフィニッシュネイラーやフロアーネイラーが
あれば時間を短縮できます。
![フローリング貼りにはフロアネイラーやフィニッシュネイラーがあると非常に便利です。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2845-768x1024.jpeg)
私の場合、フィニッシュネイラーを持っていますが、
数十年後とかに経年変化したこの板を
どこかに移植できるよう、あえて取り外し可能なビスで取り付けました。
エア工具の釘では後で綺麗に外せません。
ボンドはバールなどで一定方向に力をかければ、
バリッと意外と簡単に外せるので心配無用です。
フローリングのスペーサーにおすすめの素材
フローリングのスペーサーに、私は最初、
カードゲーム用のカードを使っていました。
しかし、これがまた破れる!
そこで!
資材梱包によく使われるPPバンドを切って使ってみたらこれがドンピシャ!
![無垢フローリングのスペーサーにはPPバンドが絶対におすすめです。正直これ一択でしょう。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2348-1-1024x768.jpeg)
抜けなくなったら、ペンチで引き抜けるほどの強度があります。
フローリングのスペーサーは今やこれ一択です。
柱まわりを綺麗に貼る方法
フローリング貼りでも、柱や壁に接しない箇所はただの作業です。
どんどん貼っていきます。
![【DIY】無垢フローリングを綺麗に貼る方法を徹底解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2579-1024x768.jpeg)
繋ぎ目が並ぶとダサいので、最低でも100mmは離しましょう。
![フローリングの繋ぎ目は最低でも10cmはずれるようにします。
繋ぎ目が近いとダサくなります。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2501-768x1024.jpeg)
柱がある場合は、2列前で一旦ストップです。
直前ではなく、2列前です。
柱に溝を彫る
柱まわりのフローリングを綺麗に貼るには、
まず柱を先に彫ります。
アサリなしの造形用ノコで、柱に5mm~10mmほど切り目を入れます。
![【DIY】柱まわりのフローリングを綺麗に貼る方法を解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2219-1-1024x768.jpeg)
フローリングの端材を下に置くのがポイントです。
端材の上側だけでなく、下側にも切り目を入れるようにしましょう。
この端材を刃の厚み分だけ削ると尚良いです。
続いて、ノミで彫り出します。
![柱まわりにフローリングを綺麗に貼るには、造形用ノコとノミを使います。事前に溝を彫るのがおすすめの方法です。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2228-1024x768.jpeg)
これができたら、またフローリング材に戻ります。
フローリン材をはめ込む
2列前で一旦ストップしたフローリング。
![柱まわりにフローリングを綺麗に収める方法を解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2584-1024x768.jpeg)
ここで板を仮置きして、柱側の板をコの字型に切り抜きます。
![柱まわりに貼るフローリング材をコの字型で切り抜きます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2594-1024x768.jpeg)
コの字切りについてはこちらを参照。
コの字に切り抜けたら、ボンドをつけた柱側の板を先に深めに入れます。
![【DIY】柱にフローリングを綺麗にはめ込む方法を解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2597-1-768x1024.jpeg)
この段階ではボンドだけで、ビスどめはしません。
続いて、手前側の板を置いたら、
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2598-1-768x1024.jpeg)
柱側の板を叩きもどして、手前側の板とつなげます。
ここで柱側と手前側の板をビスで固定します。
スペーサーの設置も忘れずに!
まとめると、柱のところで綺麗に板を貼るコツはこんな感じです。
- 柱に溝を掘る
- 2列手前でストップ
- 柱側の板を先に深めに入れる
- 手前側の板を入れたら、柱側の板を叩き戻す
部屋の隅を綺麗に貼るには?
柱以外に、部屋の隅も要注意ポイントです。
こちらも2枚手前で一旦ストップ。
部屋の壁や柱を彫ります。
![部屋の隅にフローリングを綺麗に収めるには、壁を彫るか、巾木を使う必要があります。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2628-1024x768.jpg)
私はノミとドリルビットで頑張りましたが、
マルチツールを使うと楽です。
床にボンドをつけたら、
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2630-1-768x1024.jpg)
手を合わせるイメージで、2枚の板をこうします。
![部屋の隅にフローリングを綺麗にはめ込む方法を解説します。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2629-768x1024.jpg)
このままストンと板を落としたら、当て木をして
隣の列に叩き入れます。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2634-768x1024.jpg)
もちろん、これも要スペーサーです。
これは一旦はめてしまうともう外せないので、
緻密な計測と計算が必要です。
どうしても無垢フローリングの幅がずれる場合
最初にも触れましたが、
無垢フローリングには誤差やズレがあります。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2492-1-1024x768.jpeg)
こうした誤差を見つけた場合、基本的には板を交換します。
しかし、中盤から後半のように板が少なくなってくると、
交換するわけにもいかなくなります。
そこで、カンナの出番です。
![無垢フローリングの誤差やズレは基本的には板の交換か、カンナがけが必要です。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2432-768x1024.jpg)
フローリング材の雌側の側面を削って調整します。
板の幅が揃ったら面取りも忘れずにしましょう。
これで幅が異なる板も綺麗に揃うようになります。
最後の一列
最初の墨出しと1列目が良かったおかげで、
最後の列はほぼ真っ直ぐです。
おかげで最後は斜めカットの必要はありません。
最後の1列は窓枠に面するところ。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2841-1024x768.jpeg)
窓枠の小さな段差に板を乗せる形で、フローリングを仕上げます。
ここでトリマーの登場です。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2830-768x1024.jpeg)
トリマーとは電動工具の1つで、溝を彫ったり、面取りをしたりと、
木工でよく使われます。
このトリマーで窓枠の段差の箇所を彫ります。
![トリマーでフローリング材に溝を彫ります。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2837-768x1024.jpeg)
トリマーは小さいながらも、とってもパワフルなツールなので、
扱いには細心の注意を払いながら。
綺麗に彫れました。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2838-1024x768.jpeg)
これなら、段差のところに綺麗に乗っかります。
計算通り、綺麗にはまりました。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2849-1024x768.jpeg)
あとは側面から斜めに釘を打って固定します。
![フローリングの最後の1列を綺麗におさめました。窓枠で終わらせるようにしました。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2846-768x1024.jpeg)
完璧です。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2850-768x1024.jpeg)
完成
というわけで、無垢フローリング貼りができました。
オーク、メープル、クリの3種類をモザイク状に綺麗に貼れました。
![和室をリノベーションして無垢フローリングを貼る。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/7W6A4100-1024x683.jpg)
![無垢フローリングには、メープル、オーク、クリを採用しました。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/7W6A4111-1024x683.jpg)
![【DIY】和室をリフォームして、無垢フローリングを貼りました。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/7W6A4114-1024x683.jpg)
あまりの大変さに、心が何度も折れそうになりましたが、
頑張って良かったです。
無垢フローリング貼りにかかった時間
衝撃の事実を言います。
この無垢フローリング貼りで丸々3週間かかりました。
全部で18帖、34列ありましたが、1日で朝から晩まで作業しても3列が限界。
柱や壁があるところは下手したら、1日で1列です。
正直、めちゃくちゃ大変でした。
無垢フローリングの誤差は厄介
時間がかかった要因の1つはフローリングの誤差。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2492-1024x768.jpeg)
0.5mmの誤差で隙間ができます。
なので、1枚1枚計測して、必要であれば板を交換したり、
カンナをかけたりしながら板を貼るという手順になってしまい、
これにメチャクチャ時間が取られました。
無垢材は収縮と膨張を繰り返す生き物なので、
誤差が出るのは仕方ないですが。
これが誤差のない合板フローリングで、
ビスではなくエア工具を使っていたら、1日でできたと思います。
変則的な板の貼り方
私の場合、長方形の部屋に貼るのではなく、
途中で向きのチェンジがあるので、余計に大変でした。
![](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/フローリング.001-1024x576.jpeg)
![フローリングの向きを変える。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/06/IMG_2495-2-1024x768.jpeg)
変則的な貼り方は結構頭を使うので、
こうした計算にも時間が取られました。
まとめ
- フローリングは縦に貼り進める
- 最初の1列が重要
- 木工用ボンドはNG
- スペーサーはPPバンドを使用
- 繋ぎ目は100mm以上離す
- 柱や壁はフローリング材の厚み分彫る
- 柱や壁際は2列前に一旦ストップ
- 無垢フローリング貼りは大変で時間がかかる
正直、無垢フローリング貼りはかなり大変です。
私のDIYリノベーションにおいて、
ラスボスに匹敵するレベルの大変さでした。
それでも、無事貼れたので本当に良かったです。
いよいよ、次はこの未塗装フローリングを塗っていきます。
フローリング用のオイル比較はこちら!
実際のフローリング塗りはこちらにまとめました。
ちゃんちゃん
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