「タイルを珍しい並びで貼りたいなあ」
「ヘリンボーンでタイルを貼ってみたいけど、どうやったら良いかなあ」
「ヘリンボーンって難しいの?」
この記事はそんな方のために書いています。
そもそも、ヘリンボーンとは?
ヘリンボーンとはこのような模様のことを指します。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/7W6A3931-1024x683.jpg)
ヘリンボーン(Herring Bone)は直訳するとニシンの骨。
タイルが交差するラインがニシンの骨に見えるので、こう呼ばれるんですね。
日本語では「やはず貼り」という呼び方をします。
たまにフローリングや壁でも見かけますよね。
実はこれ、プロでも綺麗に貼るのは難しいと言われています。
私も本当に大変な思いをして試行錯誤した後、
素人でも割と楽にヘリンボーンでタイルを貼る方法を見つけたので、
今回はこれを紹介します。
今回、私がヘリンボーンでタイルを貼るのは薪ストーブの炉壁。
前回は炉壁の下地を作りました。
ヘリンボーン貼りに必要なもの
![ヘリンボーンでタイルを貼るのに必要なツール](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2010-1024x768.jpeg)
- お好みのタイル
- タイル目地用のスペーサー(4mm&2mm推奨)
+形状をカッターで切ってT形状にしておきます。
- タイルカッター or ディスクグラインダー
- タイル用接着モルタル or タイル用接着剤
- 墨つぼ or レーザー墨出し器
- 45度ガイド or 丸ノコガイド
- 養生テープ
- 曲尺
- スケール
いや、これはかなりハードルが高い笑
ヘリンボーンの墨出し方法
今回、ヘリンボーンでタイルを貼るのがこの壁面。
![壁にヘリンボーンでタイルを貼る](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2069-1024x768.jpeg)
ヘリンボーンは他の並べ方とは異なり、
ど真ん中からタイルを並べていきます。
私も色々試しましたが、これがベスト。
端から始めるとズレが生じやすいからです。
タイルを貼るうえで、まず中心線を墨出しします。
これをミスると、模様がぐちゃぐちゃになります。
片側から1000mmのところで印をつけて、
![壁の中心を測る](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2067-768x1024.jpeg)
この1000mmの点まで、もう片側からも測ります。
![壁の中心を測る](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2068-1024x768.jpeg)
すると、壁の幅は1000mm+730mm=1730mmだとわかるので、
1730/2で865mmが中心です。
高さの中心も同様に求めたら、レーザーや墨つぼを使って墨付けします。
![ヘリンボーンに必要な中心線引く](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2070-1024x768.jpeg)
これで壁の中心線を引けました。
続いて、ガイドを用いて、使用するタイルの角から45度に線を引き、
短辺の中心点からも45度に線を引きます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2095-1-1-1024x768.jpeg)
その2線の間隔を測ります。
次に、先ほど引いた壁の中心線から、左右にこの間隔分をあけて線を引きます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2102-768x1024.jpeg)
全部で3本の縦線が引けました。
「なんで線が複数いるの?」という方へ
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2085-1-768x1024.jpeg)
ヘリンボーンを貼る時は、壁の中心線とヘリンボーンの中心線を合わせます。
しかし、これが壁の中心線一本ではやりにくい。
そこで、タイルの角を先ほど引いた補助線に合わせていくと楽にできるというわけです。
こんなイメージです。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2109-768x1024.jpeg)
とりあえず、墨出しはこれにて完了です。
タイルをヘリンボーンで仮並べする
墨付けが終わったら、必ずタイルを仮並べしましょう。
私は初めてのヘリンボーンで、仮並べをスキップしたら見事に失敗しました笑
今回のケースは壁ということで仮並べができません。
そこで、壁と同じ寸法の面を作業台の上に作って、同様に墨出しした後、
その上に仮並べします。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2092-2-1024x768.jpeg)
壁同様に墨出しした中心線に合わせて、タイルを並べていきます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2087-768x1024.jpeg)
本番同様にタイルのスペーサーも使用します。
ここで、後で作業しやすいように中心を動かすかどうかを考えます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2098-1024x768.jpeg)
人によってはここで、端のタイルを全て切って作る方もいますが、
私はこの段階では切りません。
後でも述べますが、ヘリンボーンは絶対にずれます!
私は途中でずれても良いように、カットが必要ないタイルを全て貼ってから、
端のタイルを採寸してカットします。
理想を言えば、借り並べの段階で完璧なタイル配置図を作る。
タイルのズレ等を全て計算して、1枚1枚の配置まで完璧に決めます。
しかし、これはとんでもなく大変なので、私はやりません。
ヘリンボーンでタイルを貼る
余った材料などで、直角二等辺三角形を作っておきます。
ガイドをフル活用して完璧な角度で作りましょう。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2103-1-768x1024.jpeg)
この直角二等辺三角形の頂点を壁の中心線ではなく、
先ほど引いた補助線に合わせてビスでとめます。
始める高さも基本は中心ですが、仮並べの段階でずらしたい寸法が分かっているのなら、
ここで三角形の固定する位置をずらします、
あとはモルタルとスペーサーを使ってタイルを貼っていきます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2106-1-1024x768.jpeg)
補助線を描いた養生テープをタイルに貼っておくと、
ズレなしで綺麗にタイルを貼れます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2109-1-768x1024.jpeg)
上まで貼れたら、三角形をはずして、下にも貼っていきます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2115-1-768x1024.jpeg)
続いて、三角形を上に設置し直して、今度は下に一列ずつ貼っていきます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2122-768x1024.jpeg)
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2126-768x1024.jpeg)
あとはひたすらこれの繰り返しで、カットが必要ないタイルを全て貼ってしまいます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2131-1024x768.jpeg)
無事、貼れました。(一枚貼り忘れあり笑)
最初の1枚目から、ここまで5時間かかっています!
タイルをカットして端を埋める
あとは1枚1枚測りながら、タイルをカットしていきます。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説。タイルをカットして端を埋める](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2133-1-1024x768.jpeg)
タイルカットについてはこちらの記事でまとめています。
私は10枚くらいずつ測っては切っていました。
こういう破片も後で隙間を埋めるときに、
そのまま使えることが結構あるので、必ずとっておきましょう。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説。タイルをカットして端を埋める](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2151-1024x768.jpeg)
端には最低でも2mmのスペースをあけるようにします。
ここは後で目地を入れるスペースになります。
というわけで貼り終わりました。
![【DIY】ヘリンボーンでタイルを貼る方法を徹底解説。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/7W6A3867-1024x683.jpg)
タイルを切って貼るという作業だけで、更に8時間かかりました爆
ヘリンボーンを綺麗に貼るコツ
どれだけ綺麗に中心線を引いても、
ヘリンボーンはどこかで必ずずれます。
というのはタイルは焼き物で、1枚1枚に大きな誤差があるから。
例えばこちら。
![タイルのズレ](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2088-768x1024.jpeg)
3ミリの誤差があります!
これが長辺と短辺の両方で起こります。
これではズレないわけがありません。
しかし、それを素材のせいにすることなく、
あるがままの素材を最大限にいかすのがプロの技。
※私は素人です。
ズレを制する者がヘリンボーンを制する!
そこで、重要なポイントは、目地幅を調整することで誤差をカバーすること。
例えばこちら。
![ヘリンボーンで貼るには目地幅を調整うするのがポイント](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2120-1024x768.jpeg)
遠目では分かりませんが、近くで見ると、目地幅に差があります。
ほとんどの箇所では2mmのスペーサーを使っていますが、
スペーサーを使わずに目地を1mm以下にしているところもあります。
私は床のタイルで余った2mmスペーサーを使いましたが、
2mmでは遊び幅が少なく、正直狭い。
遊び幅が十分にとれる4mmスペーサーと、
調整用の2mmスペーサーの両方を駆使するのがベストです。
タイルのヘリンボーン貼り失敗例
こちらは私が最初に貼ったヘリンボーン(失敗例)
![ヘリンボーンの失敗例](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2062-1-1-768x1024.jpeg)
壁の中心線に、タイルの頂点を合わせて貼ってしまいました。
模様全体が右にずれて、左に小さな三角形ができています。
まあ、いきなりぶっつけ本番でやったせいですが笑
こういうアホな失敗をしないためにも、最初の線引きと仮並べが重要なのです。
ヘリンボーン貼りの仕上げ
話を戻すと、隅にカットしたタイルを貼れれば、
もう峠は越えたようなものです。
タイルのスペーサーを外していきます。
![タイルのスペーサーを目地から外す](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/7W6A3908-1024x683.jpg)
手で取れないようなら、細いドリルでウィーンとやれば簡単に取れます。
奥に入ってしまったものはスルーでOK。
自作した枠木を軽天ビスで下地に取りつけたら、いよいよ目地入れ。
![薪ストーブの炉壁と炉台に枠木をつける](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/7W6A3902-683x1024.jpg)
目地入れは床のタイルと同じです。
![ヘリンボーン仕上げのタイルに目地入れする](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2139-1024x768.jpeg)
表面が乾いたら、スポンジで拭き上げます。
![目地入れしたタイルをスポンジで拭きあげる](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2140-1-768x1024.jpeg)
タイルのヘリンボーン貼り完成
というわけでタイルのヘリンボーン貼りが完成しました。
![【DIY】薪ストーブの炉台をヘリンボーン貼りでタイル仕上げにした方法を解説します。
今回はヘリンボーンをタイルでやりましたが、フローリングやウッドパネルでもできます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/7W6A3922-1024x683.jpg)
薪ストーブ用の美しい炉壁と炉台が完成しました。
![ヘリンボーン貼りが完成しました。
タイルでやりましたが、フローリングやウッドパネルでもできます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/7W6A3970-1024x683.jpg)
よ〜く見ると目地幅が異なりますが、それもほとんど気になりません。
![炉台のタイルヘリンボーン貼りが完成しました。
タイルでやりましたが、フローリングやウッドパネルでもできます。](https://diy-renovation.net/wp-content/uploads/2020/05/7W6A3931-1-1024x683.jpg)
まとめ
いや〜これは正直かなり大変でした。
この壁2面合わせたら、墨出しから仕上げまで丸4日かかってますからね笑
結論を言うと、
「やり方さえ分かれば、ヘリンボーンは難しくない。ただ、手間がかかる」
という表現が適切かも。
今回はタイルなので、目地幅を変えることでズレを調整できましたが、
これがフローリングやウッドパネルとなると更に難易度が上がります。
皆さん、もしこれからヘリンボーンを見かけることがあったら、
「あ〜この裏には大変な労力があるんだな」と思ってください笑
というわけで今回はタイルのヘリンボーン貼りでした。
ちゃんちゃん
コメント
タイルは、どこのメーカーを使われているのでしょうか?
山本様 コメントありがとうございます。メーカー名かはわかりませんが、コットマテリアというものです。
返信ありがとうございます。
我が家もこのタイル貼りたいと思います