今回はDIYというよりかは海外の建物ネタです。
数年前の夏にアメリカのホテル王の家に遊びに行ってきました。
その名もボルト城(Boltd Castle)
ニューヨーク州にあり、ちょっとした観光名所になっています。
ボルト城は建設が開始された1900年当時、個人保有の住宅としては全米最大を誇るものでした。
これを建てたのは、ニューヨークにある超高級ホテル「ウォルドルフ=アストリア」の
初代経営者、故ジョージ・ボルト氏。
妻のルイーズへのプレゼントに建立したのがこのお城だったというわけです。
ウォルドルフ=アストリアというと、1893年に完成した当初は世界最大のホテルで、
現在でもニューヨークの有名なランドマークになっています。
米国大統領はもちろん、各国の元首や、数多くの歴史上の人物も宿泊したことで有名ですね。
ゴッドファーザーなどの映画にも登場しています。
このボルト城が元全米最大ということで、色々とぶっ飛んでいて面白いので紹介します。
サウザンドアイランド
この建物はアメリカのサウザンドアイランドと呼ばれるエリアにあります。
サウザンドアイランドとはセントローレンス川上にある1800もの島々が連なるエリアで、
ボルト城があるハートアイランドもこの中にあります。
川の西岸はカナダのオンタリオ州、東側はアメリカのニューヨーク州。
私はカナダのガナノクエからアクセスしたのでパスポートが必要でした。
ボルト城はセントローレンス川上の島にあるので、フェリーでしかアクセスできません。
道中に見える数々の島にはこうした可愛い家がたくさん建っています。
ガレージの代わりに船着き場とは面白い。
ところで、サウザンドアイランドというとピンときた方もいるのではないでしょうか?
そう、あのサウザンドアイランドドレッシングの発祥地です。
ボルト城のエクステリア
フェリーにしばらく乗ると、それっぽい建物が見えてきました。
あーあれね!
と思ったら、これはボルト城のヨット置き場。
で、でかい笑
というわけで本丸が見えてきました。
左は子供の遊び場用の城。右が本館?です。
島のオリジナルの名前はハートアイランド(Hart Island、雄鹿島)だったのですが、
ジョージ・ボルト氏が島の形をハート状に変えて、
島の名前もハートアイランド(Heart Island、ハート島)に変えてしまいました。
やっぱり超ド級の金持ちは考えることが違う。
んんっ?
なんかサイズがおかしい。
まず庭に着くのですが、城まで少し歩く必要あり。
こちらの小さな城はなんと発電所。
まあ島ですから、当時は電気ひけなかったんでしょうね。
こちらが子供の遊び場用のお城。素晴らしい遊び心。
子供用の遊び場だからとあなどるなかれ!
中身はもはやダンジョンに近い。
中にボーリングコーナーもあった笑
エクステリアをぐるっと見たら、ようやく城に入っていきます。
ボルト城のインテリア
入って正面のホール。
6階建てとあってでかい!
私は最初にこれを見た時、バイオハザード1の洋館を思い出しました。笑
似てません?笑
似てないか。
続いてこちらがキッチンです。
テーブルは集成材でした!
遊技場?的な部屋。ビリヤード台があります。
ちなみにビリヤード台は英語でプールと言います。
カナダ生活初期の頃、「プールあるバー見つけたから行こうぜ」
的なことを友人に言われて、わざわざ海パンを家で履いてから行ってみたら、
「なんだよ。プールねえじゃん」
そう、友人の意味したプールとはビリヤード台のことだったという痛い勘違いをしたこともありました爆
こちらの部屋はよく見るとフローリングがヘリンボーン貼り。
ヘリンボーンだけでも超手間がかかるのに、
ここは部屋の方向によってフローリングの向きも変わるという変則ヘリンボーン。
さぞ大変だったことだろう。
再度ホールに戻って、
次は地下へ。
こちらもレンガ作りで手間がかかっています。
地下の一角には今度こそプールがありました。
21帖の空間をリノベーションしてひいひい言っている私からしたら、
この建物は信じられないスケールです。
ボルト城の悲劇
実はこのお城、1900年に建築が始まったものの、
完成を待たずして1904年に工事が終わりを告げてしまいました。
この家を贈る予定だったボルト氏の妻ルイーズが心不全で亡くなってしまったため、
失意のあまり、ボルト氏は工事をやめてしまったのです。
ボルト氏はその後もこの島に戻ることはありませんでした、
結局、この城は未完成のまま島ごと73年間に渡って放置され、
1977年にサウザンドアイランド橋を運営する法人に1$で譲り渡されました。
そして、15億円の改修費用と15年間を費やした結果、
この城を現在のような観光施設としてオープンするに至っています。
まとめ
以前にこの家に行った時はえらく感動しましたが、
このボルト城はずっと上でした笑
故ジョージ・ボルト氏は我々日本人には馴染みのない人物ですが、
ホテルにラグジュアリーという概念を導入し、公共の場所としての地位を確立させた方でもあります。
そう考えると、日本で皆様が泊まるラグジュアリーなホテルも、
このボルト氏なしでは存在しなかったかもしれません。
先人の偉大な功績に今日も感謝です。
ちゃんちゃん
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