「ケイカル板にモルタルを塗りたいんだけど、できるのかなあ」
「ケイカル板は水を吸うから、モルタルを塗ったらドライアウトしない?」
今回の記事はそんな方のために書いています。
前回の記事では薪ストーブの炉台下地として、ケイカル板を使用しました。
この後、ケイカル板の上にモルタルを塗ってタイルを接着するわけですが、
ここで1つの疑問が頭をよぎりました。
「ケイカル板にモルタルでタイル接着って大丈夫なのかなあ」
私はこの疑問を解消するべく、自分で検証しました。
ケイカル板にモルタルを塗るとドライアウトする?
ケイカル板は水濡れに強く、霧吹きで水を吹いたり、水拭きしたりしても、
一瞬で水分が吸収され、表面はすぐにつるつるに戻ります。
この濡れに対する強さゆえに、ケイカル板は水回りの壁や天井にもよく使われます。
しかし、このケイカル板にモルタルを塗ると、
モルタルの水分がケイカル板に急速に移動し、
モルタルが正常に硬化しないドライアウトという現象が起こります。
ドライアウトしたモルタルでは本来の接着力を発揮できません。
このままタイルを貼ってはタイルが剥離します。
これは避けたいので、
「ケイカル板にプライマーを塗って、モルタルの水分移動を防げれば、モルタルでタイルを接着できるのではないか」
という仮定をもとに検証します。
ケイカル板にモルタルでタイル接着ができるかを検証
まず、12mm厚のケイカル板端材にプライマーを塗ります。
プライマーは日本化成のこちらの商品を使用しています。
こちらの商品はモルタルに混ぜることで接着増強剤として使用できますが、
表面に塗布することで吸水調整剤としても使うことができます。
1回の塗布ではプライマーが一気に吸水されて乾いてしまったので、結局3度塗りしました。
続いて、タイル接着モルタルを練って、ケイカル板の表面に4mm厚で塗ります。
モルタルを塗ったらタイル端材を乗せて圧着させます。
乗せた瞬間からタイルががっちりホールドされて、ずらしたりはできるものの、
剥がすことはできないほどです。
あとはこのまま1日放置します。
検証の結果
1日経ったらこんな感じになりました。
これがすごい!
完全にカチカチに固まっています。
振っても、逆さにしてもびくともしません。
全力で手で剥がそうとしたり、叩いたりしても動く気配は全くなし。
お主やるのぉ。ピチピチの20代男性の私が全力でやっても動かぬとは!
ということで検証の結果
ケイカル板でもプライマーを塗れば、ドライアウトを起こさずにモルタルでタイルを貼れる
まとめ
いや〜ちゃんと接着できた良かったです。
これで接着できないとなると、薪ストーブまわりなので、熱に比較的強い接着剤を探すことになります。
そんな都合の良い接着剤があるかは疑問です。
ググっても分からないことは人に聞く、聞いても分からないことは自分で検証する。
そして、自分で検証したことはコンテンツとして残す。
私と同じような悩みを抱える方がこの先必ずみえると思うので、
その時にこうした検証結果が役立つことを願います。
次回はタイルをカットしていきます。
つづきはこちら
コメント